2010年02月11日
裏打ち
「裏打ち」という言葉を知ってますか?
昔の刑事ドラマなどで刑事が 「裏付け捜査」や「話の裏打ちをする。」などと
言ってた時代もありました。
裏打ちと言うのは、国語辞典によると
裏打ち・・・物の裏に、さらに布、紙、革などをはりあわせて、強くする事。補強。他の面から確かめる事
実際には「裏打ち」は和紙や洋紙を裏から貼り付けて刷毛(はけ)で撫で付けたり、
刷毛を打ちつけます。
このように裏から貼り付けた紙を刷毛で叩く作業のことを「裏打ち」と言います。
私達の職種では、この裏打ち作業の善し悪しが仕上がりの全てになります。
そして、この「裏打ち」は物事をはっきりさせる意味で使う事もあり、
実際に「裏打ち」をすることで、2枚合わせティッシュぺーパーの一枚より薄い紙や
見にくい薄い線や色が、厚くなることではっきりと見えるようになります。
そこで、ワンポイント!!
皆さんが、美術館などで目にする超一流の画家たちの作品は、なんと
裏打ちをするして、作品になった時のことも考えて描いているんですよ。
この「裏打ち」は色々なものにできます。紙はもちろん刺繍をした布や
着物や、帯などの織物などにもすることもできます。
それだけに、技術もいるので、同業者だからといって
誰もが綺麗に「裏打ち」できると言うものではありません。
金額は「裏打ち」をするモノと、回数と使用する紙(和紙と洋紙など)によっても変わります。
あと、機械でできる「裏打ち」があり、値段を聞いた事はありませんが、
私の家では、全部、手作業なので、高いと思います。
ただし、作品の迫力などは損なうことなく良くなります。
たまに額屋さんでも、手に負えないモノは持って来るんですよ。